校正者になるには
校正者になるには、出版関係企業(出版社や編集プロダクションなど)に勤務するかフリーで仕事を行うかになります。 努力と能力次第にはなりますが、校正の仕事に就くこと自体はそれほど難しくはありません。
特別な資格は必要ありませんが、実務経験がない場合のアピール材料になるため「校正技能検定」などは持っていてもいいかもしれません。また、中途採用の場合は実務経験を重視する傾向にあるため、「経験5年以上」などが条件にされる場合が多いです。
年齢制限は比較的緩やかで特に制限がない場合が多く、40歳程度でも募集はあります。ただし、座りっぱなしになるため腰への負担を考慮したり、老眼で原稿が見えにくくなることを考慮すると50歳以上では難しいでしょう。ただし、フリーランスや在宅でお仕事をしている方で高齢の方も多く見られます。経験を積むほど校正者としての能力は上がるため、生涯現役でいられる仕事です。
収入については、校出版社などに勤務している場合はその会社次第の収入となります。また、フリーランスの場合では、校正という仕事はどうしても下請けの形になり、基本的には収入状況は芳しくないようです。 高収入を得たい、偉くなりたいなどキャリア重視の人には向いていません。コツコツタイプで縁の下の力持ちで人の役に立ちたいという方が多いです。
「校正者になるには」ということで話をまとめましたが、校閲者についても同じです。仕事内容は違いますが、働く環境については変わりません。
校正と校閲の違い
「校正」と「校閲」、似た単語のため同じような意味に感じますが、どのように違うのでしょうか?
簡単に言うと、
「校正」は制作段階で出た間違いを探す
「校閲」は原稿にある文字や情報を調べる
という違いがあります。
「校正」は主に、原稿と印刷所で制作した校正刷りとを見比べて、原稿との間違いを探し正していくのに対し、「校閲」は、原稿に書かれた文章そのものの意味や内容が正しいかを確認し、その誤りを正します。
ちなみに言葉の意味は違えど、作業的にはどちらもやっている、ということはままあります。例えば、原稿に対し、まずは「素読み」という校閲作業を行い、原稿を整え、その後原稿に対し正しく文字が入っているかなどの校正作業を行うということがあります。
「校正」と「校閲」、なんとなくの違いは分かりましたでしょうか?
校正者になったら、「校閲」はできないのかと言われれば、そんなことはありません。これについてはまた記事にしますね。
校正・校閲の資格はあるのか
以前instagramでご質問頂いた資格についてまとめました!
校正者(校閲者)になるための必須資格、免許はありません。
しかし、資格がいらないとは言え、校正の仕事はただ誤字・脱字を直すだけではありません。正しい日本語の知識や、正しい出版・印刷の知識が必要となります。
まず、正しい日本語の知識を身に着ける手段として日本字能力検定(いわゆる「漢検」)は受験してみてもいいかもしれません。
ただし、級が上がるにつれて、一般的に使用する漢字のレベルを超えていくため実務ではせっかく得た知識を活用できないかもしれません。
闇雲に上級の合格を目指すよりは、同音異字、送り仮名など校正・校閲で使う場面が多い箇所を勉強してみてはいかがでしょうか。
また、出版・印刷の工程といった大枠から校正記号の使い方など、より実践的な知識を身に着けられる校正専門の資格もあります。それが校正技能検定です。
校正技能検定とは日本エディタースクール(http://www.editor.co.jp/)が実施する検定です。民間資格ですが、校正の仕事をする人たちにとってはメジャーな資格だそうです。
これから校正の勉強を始めようという人であれば、初級からのスタートになります。実務経験がない分、自分のスキルを資格で証明できます。
企業の中には、この検定試験合格者か同等の校正スキルを持っている人を募集条件にしているところもあるようです。
実際私自身も全く別の仕事からの転職だったため、こちらの資格を取りました。どのように資格取得に至ったかなどの経緯はまた別にまとめますね!
ここまで読んで頂きありがとうございます。ご質問などお気軽にコメント頂けると嬉しいです^^
はじめに
このブログは「校正」を仕事として奮闘する、
「校閲ガール」ではなく
「校正ガール」の日記です。
校正の仕事、校正あるあるなど
地味な仕事の奥が深い部分を紹介します。
10月スタートの新ドラマの話題に乗って、
少しでも興味を持ってもらえるといいな~
ドラマのタイトルは
地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子
ですが、実際の校正・校閲の職場は
マジで地味!
どこまで地味かも含め
これから紹介していきます。